動画でみる グリホサートの安全性Chapter8化学物質には、多量なら危険、少量なら安全という 「量と作用の関係」があり、安全な量を決めている

合庭

先生、今までちょっと具体的にSNSで言われる内容をいろいろお聞きしてきたのですけども。最後にトータルとして、化学物質に対して不安を感じている方もいらっしゃると思うのですが、この化学物質に関する正しい理解をするための「基本的なポイント」をちょっと教えていただけませんでしょうか?

唐木氏

そうですね、化学物質を聞いただけで恐怖を感じる不安を感じる方も多いと思いますが、先ほどお話したように、化学物質は「量と作用の関係」があると、ここを押さえていただきたいと思います。

例えば、食塩を200g、一度に食べたら死にます。食塩を10g以上、ずっと長い間食べ続けると、高血圧、心臓病のリスクが非常に高くなる。でも、1日6~7gだったら一生の間毎日食べ続けても大丈夫。もっと量を減らして、1g以下になると今度は欠乏症になってしまって、体調を崩す、そういうふうに安全と言われている食塩でも量によって危険から安全あるいは必要性までずっと変わっていくのですね。

そういった「量と作用の関係」の理解をしていただくというのは、とても大事なことなのです。特に最近は分析技術が発達して、水でも食品でも分析すると、非常に微量の発がん物質がたくさん見つかります。それを全部リストアップして、あったかないかでいうと、あったということになりますけれども、でも量からいったらもう身体に何の影響もない微量である物がほとんどである、というそこの問題で、あったかないかで判断をするのではなくて、「量がどうなのか?」というところに気をつけていただくということが大事なことだろうと思います。

合庭

なるほど。いろいろなSNSや週刊誌の記事見るとですね、やっぱり検出されたっていうことですごく問題視されそうなのですけれども、検出されたっていうことが問題ではなくて、その検出された量がどのぐらいかっていうのが一番大事なポイントっていうことですね。

唐木氏

そういうことですね。そのときに、ADI、一日摂取許容量の何分の1なのか、それを超えているのかいないのか、ここが一つの目安になるということですね。

合庭

なるほど。よくわかりました、ありがとうございます。今後は、もし食品からラウンドアップの主成分であるグリホサートが検出されたとしても、ADI、一日摂取許容量に沿った、残留基準値以下であれば、安全は守られているというふうに理解できました。

唐木氏

はい、それが化学物質の安全性の基本ですから、それであれば全く問題はないということですけれども、ラウンドアップの安全性を誰が主張するのかというとやはり発売をされている企業の説明責任というのは非常に大きいと思いますので、ぜひ今後とも丁寧な説明をしていただきたいというふうに思います。ご健闘を祈ります。

合庭

ありがとうございます。今日は本当にいろいろ貴重なお話を聞けて勉強になりました。ありがとうございました。

唐木氏

ありがとうございました。

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